Scanning the Earth Project

地球環境スキャニングプロジェクト

11月1日の誤報について

11月1日に発生しました新潟県長岡市宮内町のセンサーと山口県山口市中市町のセンサーの故障について、調査結果をご報告致します。

【新潟県長岡市宮内町のセンサーについて】
センサーユニットを回収して調査した結果、センサーユニット内部に組み込まれているガイガーカウンター本体の故障が判明いたしました。ガイガーカウンターを起動後、しばらく動作した後に放射線を殆ど検知しなくなる不具合が判明しております。このため、ユニットをリセットしたような際にガイガーカウンター本体が正常に動作するようになり、異常値として検出していた小さな値から正常値である大きな値を観測し、警報を発する結果となりました。

【山口県山口市のセンサーについて】
10月30日14:40分頃よりデータの取得が不安定になり故障と判断いたしました。その後、センサーユニットを回収して原因を調査いたしましたが、同様の状況を再現することはできませんでした。ユニット内部の回路の接触不良が原因で、回収後の輸送過程において状況が改善したのではないかと考えています。

今後の対策と致しまして、センサーユニットの動作監視を強化する準備をすすめております。
皆様方には、ご迷惑とご心配をおかけいたしまして申し訳ございませんでした。

2012年11月26日 at 7:35 PM Comments (0)

南相馬市空間線量率走行測定マップ(2012年2月14日から3月30日)

2012年2月14日から3月30日にかけて、南相馬市の委託を受けて同市内の放射線空間線量率をバギーにより走行測定した結果(マップ)を公開します。

(株)原測とESRIジャパン(株)との共同研究の成果です。放射線測定機(SAM940 2x2NaIシンチレータ)の提供及び測定方法開発を慶應大学、走行測定を地元測量会社の(株)原測、地図情報による可視化をESRIジャパン(株)が、それぞれ分担しました。

放射線分布マップ(2.6MB)は、こちらからご覧下さい。

なお今回の測定結果(マップ)の詳細版などは、南相馬市役所で住民の皆さん向けに配布されています。

2012年5月27日 at 12:31 PM Comments (0)

南相馬市及び警戒区域内での放射線測定結果について(その3)

(以下の記事は、現在執筆中です。特にお断りもなく記載内容が変更されることがありますので、予めご承知置き下さい。)

11月末から12月最初の週末にかけて、南相馬市太田地区復興会議の皆さんが測定した放射線量の結果を可視化しました。

これまでに測定されたエリアは、既に図1の範囲をカバーするまでに至っています。ここでは、SAM940とbGeigieによる測定結果をあわせて表示しています。SAM940ではエネルギースペクトルを元に空間線量率を算出しています。bGeigieの測定結果は、本来CPMを採用すべきですが、便宜上uSv/hに換算しています。あくまでも、参考値としてごらん頂ければと思います。SAM940はバギー又は軽トラック(いずれも荷台)、bGeigieは乗用車(窓)または軽トラック(荷台)に、それぞれ高さ1mで設置して測定しています。


【図1】南相馬市太田地区復興会議と慶應義塾大学STEによる測定結果(全体、10月15日〜12月4日)

太田地区を中心にズームインした結果は、図2のようになっています。


【図2】南相馬市太田地区復興会議と慶應義塾大学STEによる測定結果(太田地区周辺、10月15日〜12月4日)

11月29日から12月4日までに測定された結果は、図3の通りです。


【図3】南相馬市太田地区復興会議による測定結果(11月29日〜12月4日)

JR常磐線磐城太田駅周辺の畑地及び民家周辺の測定結果は図4及び図5のようになっています。畑地内では比較的空間線量率が低いことがわかります。他方、屋敷林周辺では、これまでにも指摘されてきたように、相対的に空間線量率が高い地点があることも示されています。


【図4】JR常磐線太田駅周辺の畑地での測定結果


【図5】民家周辺での測定結果

図6は、原町区太田周辺の測定結果です。


【図6】原町区太田地区周辺

図7は原町区馬場周辺の測定結果です。画面右下が馬事公苑、左下がフラワーセンター周辺です。


【図7】原町区馬場周辺

図8は原町区石神(石神第二小学校)周辺、図9は原町区仲町〜三島町〜本町〜東町周辺、図10は原町区大原・大谷周辺、図11は原町区片倉周辺での測定結果を、それぞれ示しています。


【図8】原町区石神周辺


【図9】原町区仲町〜三島町〜本町〜東町周辺


【図10】原町区大原・大谷周辺


【図11】原町区片倉周辺

山間部での放射線量測定は、GPS測定精度が十分に確保できておらず、なお課題となっていますが、南相馬市西北部の山林地帯を測定した結果は図12のようになっています。また鴫原(しぎはら)地区周辺を測定した結果は図13のようになっています。


【図12】南相馬市西北部での測定結果


【図13】鴫原地区での測定結果

比較的幅員のある山間部の道路でも、位置情報がある程度の精度で計測されていますが、十分とは言えません。現在、ジャイロ付きGPSなどを使用するなどして、一定の位置情報精度を確保する測定方法を開発中です。

バギー測定は天空率の高い畑地や牧草地には有効であることはこれまでの測定結果からも示されていると言えるでしょう。今後、森林での測定手法を開発することも検討しています。

引き続き、太田復興会議の皆さんによる測定結果を可視化し公開して行く予定です。

2011年12月5日 at 10:39 PM Comments (0)

南相馬市及び警戒区域内での放射線測定結果について(その2)

(以下の記事は、現在執筆中です。特にお断りもなく記載内容が変更されることがありますので、予めご承知置き下さい。)

次に、警戒区域内での測定結果をします。

前回の「その1」で示した測定結果に加えて、Safecastが開発したbGeigieを使った測定結果(測定時期:11/8-9, 14)も併せて示します。(bGeigielにはInspectorを使用しており、本来は単位をCPMなどとすべきですが、便宜上、uSv/hに換算して示しています。あくまでも参考値としてご覧下さい。Safecastが作成したマップは、こちらこちらをご覧下さい。)なお、本文中の写真は、いずれも執筆者自身により撮影されたものです。

図1には、警戒区域内での測定結果の全体像を示しています。福島第一原発の西から南西にかけて(国道6号沿い)空間線量率が特に高い箇所があることが示されています。さらに南西の山間部では、比較的低い空間線量率の箇所も少なくないことがわかります。他方、福島第一原発から北方面に向かっては、海岸に近い(国道6号線周辺の)地域では線量率が低く、山間部では相対的に高いことが示されています。

【図1】20km圏内の測定結果(全体)

南相馬市小高地区および浪江町北部をズームインしたものが図2になります。

【図2】20km圏内の測定結果(北方面)

地点①周辺は震災前には農地だったと考えられますが、航空写真を重ね合わせると図3のようになっており、海岸から数kmにわたって地震による地盤沈下と津波の浸水被害をうけたと思われます。地点①から海岸方向を望んだ様子は写真1のようになっています。

【図3】地点①周辺

【写真1】地点①周辺の様子(海岸方向を望む)

また、地点②及び地点③では牛舎及び放牧地があります(写真2、3)

 

【写真2】地点②               【写真3】地点③

小高中学校、小高商業高校、小高工業高校周辺の空間線量率を測定した結果は、図4のようになっています。

【図4】小高中学校、小高商業高校、小高工業高校周辺

浪江町南部、双葉町、大熊町、富岡町の一部での測定結果をズームインしたものが図5となります。

【図5】浪江町南部、双葉町東部、大熊町東部、及び富岡町周辺

福島第一原発の近くのため、全体的に空間線量率が高いものの、ばらつきがあることも示されています。特に空間線量率が高い地区(福島第一原発から西・南西方向に約3-6kmの国道6号線沿い)をズームインした結果が図6です。

【図6】福島第一原発から西に約3-6kmの国道6号線沿いの空間線量率

移動測定の測定結果をそのまま可視化しているため、高線量率の箇所でもばらつきがありますが、今後統計処理をしてより適切な可視化を行う予定です。

測定期間中、多くの方々に測定のご協力をいただきました。改めてお礼申し上げます。

2011年11月17日 at 7:58 AM Comments (0)